Parallels RAS Console:
リモートデスクトップマネージャー
Parallels® RAS Console は、デスクトップおよびアプリケーション配信用のリモートデスクトップマネージャーです。これにより管理者は、Parallels RAS ファームインフラを単一のコンソールから簡単に構成および保守できます。
集中管理
IT チームは、Parallels RAS Console から以下のすべてのタスクを実行できます:
- 仮想デスクトップインフラ(VDI)、リモートデスクトップセッションホスト(RDSH)、Azure Virtual Desktop によるアプリケーションとデスクトップの公開
- リソースの監視
- 接続されたデバイスの管理
- ヘルプデスクによるサポートの提供
- セキュリティポリシーの定義
- Azure Virtual Desktop の管理
UX エバリュエーターと高度なセッション管理
ユーザーエクスペリエンス評価機能は、公開されたリソースとユーザーの間のやり取りと、対応する応答の経過時間を計算することにより、ユーザーエクスペリエンスを指標的かつ定量的に測定して提供します。
管理者がユーザーセッションの詳細を完全に把握できるため、提供するサービスを改善することができます。ユーザーが異常を報告すると、管理者やヘルプデスクはより迅速かつ正確に問題を特定し、すばやく根本原因分析(RCA)を行うことができます。管理者はユーザーセッションを事前に確認し、サポートが必要なユーザーを特定できます。
重要なメトリクスは以下の通りです:
- ログイン期間とログオン期間の内訳
- セッション内の受信および送信データ
- 帯域幅の可用性と使用率
- ネットワーク遅延
- ユーザー接続の流れ
- 再接続の回数と切断の原因
マルチテナント機能
Parallels RAS Console によって、IT チームは複数の顧客(テナント)を簡単に管理することができます。Secure Client Gateway や高可用性ロードバランサーなど、アクセスレイヤーのコンポーネントを共有し、リソースを最大限に活用しながら、顧客データの分離性と安全性を維持します。
細分化されたアクセス許可
IT 管理者は機密リソースへのアクセスを、ユーザー、グループ、MAC アドレス、IP アドレス、受信ゲートウェイごとに制限できます。細分化されたフィルタリングによって、ユーザーは特定のデータへのアクセスを制限されます。IT 管理者は、多要素認証(MFA)で、セキュリティレイヤーを追加することができます。
コンポーネントの正常性ステータス
[サイト情報] タブは、色付きボックスですばやい識別が可能な、サイトコンポーネントのステータス概要を表示する対話型ダッシュボードを提供しています。信号の色コード(緑、オレンジ、赤)は CPU 使用率、ユーザー、Parallels® Publishing Agent(PA)のステータスといったパラメーターごとに構成できます。色付きボックスを使って個々のレベルまたはグループのレベルごとに表示できるので、サイトコンポーネントの状態が一目で分かります。
設定監査
Parallels RAS Console によって、管理者はファームで行われた変更の取り消しや追跡が可能になります。IT 管理者は、設定監査をスクロールしてファームで行った変更を表示し、以前の状態に戻すことができます。リストにフィルターを適用すれば、特定のインスタンスをさらに簡単に見つけることができます。
システム通知の強化
IT 管理者は、猶予期間や CPU 使用率などのパフォーマンスカウンターに応じて自動的に送信される、通知メッセージを設定することができます。また、設定した値があらかじめ定義された範囲から外れている場合に自動的に実行される、カスタムスクリプトを設定することもできます。
Parallels RAS Console サーバーツール
Parallels RAS により、定義済みの管理ツールのセットを Parallels RAS Console から直接、簡単に利用できるようになります。これらのツールには、ネットワークユーティリティ(ホストとの Netstat/Telnet)、Windows サービス管理コンソール、再起動/シャットダウン操作などが含まれます。
Parallels RAS テンプレート
IT 管理者は Parallels RAS テンプレートを使用してセッションホストを自動生成し、オンデマンド Virtual Desktop または RD セッションホストをオンデマンドで展開することができます。一度 Virtual Desktop を作成すれば、必要に応じて何度でも複製できます。
デバイス管理
管理者は、接続されたすべての Windows OS デバイスの状態やセッションを監視し、集中管理、電源サイクルのスケジュール設定(オン/オフ、再起動、シャットダウン)を行うことが可能です。
[デスクトップを置換] オプションを有効にすると、ユーザーによるシステム設定の変更や新しいアプリケーションのインストールが制限されます。[シャドーイング] により、管理者は全機能を利用可能な Windows デスクトップにアクセスし、デバイス上のローカルで実行されているアプリケーションを制御することができます。
モニタリングとレポート作成
サーバー、デスクトップ、アプリケーションのパフォーマンス監視は、ユーザーにシームレスで生産性の高い UX を提供する上で不可欠な要素です。Parallels RAS Reporting Engine は、未処理データを視覚と直感に訴えるレポートに変換し、IT 部門にインフラの概要を提供します。サーバーの使用状況、どのようなデバイスが使われているか、どのようなアプリケーションにアクセスしたかなど、詳細なレポートを作成できます。
Parallels RAS 管理ポータル
Parallels RAS では、従来のデスクトップコンソールに代わり、Web ベースの管理ポータルが提供されています。これにより柔軟性が高まり、IT 管理者は外出先からも通常タスクを実行できるようになっています。
IT 管理者は、モバイルを含め、あらゆるデバイスから次の作業を実行できます:
- Parallels RAS Console をインストールすることなく、設定作業や通常タスクを実行する
- Parallels RAS 環境を展開し、RDSH ベースのアプリケーションとデスクトップを公開する
- 多要素認証の追加により Parallels RAS 環境の安全性を確保する
- FSLogix プロファイルコンテナーや Universal Printing およびスキャンなど、Parallels RAS サイト全体の設定を管理する
- どこからでもユーザーセッションを監視する
- Parallels RAS ライセンスを管理する
- 管理ポータルから直接ヘルプを呼び出したり、サポートリソースを提供したりする
Parallels は今後のリリースで、デスクトップコンソールで利用可能なすべての機能を管理ポータルにも追加していく予定です。