ホワイトペーパー
リモートデスクトップサービスを最大限に活用
軽くキーをたたくだけで、リモートデスクトップの革命的な潜在能力が発揮されます。この記事では、リモートデスクトップにより、コストを削減し、シンクライアントのようなソリューションとの統合を図りつつ、社内の作業をより効果的かつ効率的行うための方法を説明します。
PARALLELS RAS の使用例
リモートデスクトップサービス(旧ターミナルサービス)は、ユーザーがエンドポイントデバイスから Virtual Desktop やアプリケーションに接続することを可能にするソリューションです。ユーザーは、インターネットや社内ネットワークからリモート接続を使用してアクセスできます。
リモートデスクトップセッションホスト(RDSH)とは、セッションベースの共有機能によって、ワークロードが配置されるロケーションのことです。この共有機能により複数のユーザーが、単一の Windows Server インスタンス上でデスクトップとアプリケーションに同時にアクセスできます。多くの企業では、RDC(Remote Desktop Connection)クライアントソフトウェアとして、Microsoft リモートデスクトップ接続ブローカーを使用しています。
Microsoft リモートデスクトップサービスが、デジタルワークスペースへの限定的な Web アクセスを提供し、Parallels RAS はクライアントレス HTML5 ブラウザーによる本格的なアクセスを提供します。Parallels RAS を導入することで、ユーザーは Google Chrome、Microsoft Edge、Firefox、Safari、Internet Explorer などの HTML5 対応ブラウザーを介して、公開済みアプリケーションやデスクトップで作業できるようになります。
さらに詳しくParallels RAS は標準の MSI ファイルによってインストールされ、セットアップウィザードによってプロセスが大幅に簡素化されます。必要なコアコンポーネントは、すべて同じファイルから直接インストールされます。Parallels RAS では、FSLogix プロファイルコンテナー設定、イメージ最適化、サーバーツールなど、Microsoft リモートデスクトップサービスを管理する一連のツールが提供されており、ファームの展開とメンテナンスが合理化されています。これにより IT 管理者は、時間的な負担の大きい、反復的な作業から解放されます。
Microsoft リモートデスクトップ接続ブローカーはファーム内の異なるサーバー間での接続配分を管理します。しかしこの機能には制限があり、セッション数およびサーバーの負荷をベースにした接続配分のみが可能です。Parallels RAS は、ユーザーセッション、メモリ、アプリケーションの使用状況、および CPU 使用率に基づいてサーバー間のトラフィックのロードバランスを行います。これにより、全般的なパフォーマンスを大幅に向上させることができます。
Parallels RAS では、CPU ロードバランス機能が向上しており、リソースの使用量を最大化できるため、エンドユーザーエクスペリエンスが向上します。アプリケーションの処理時間が過大になるのを防ぐことで、サービスをスムーズに運用することができます。さらに、HALB(高可用性ロードバランサー)は、Secure Client Gateway に対するフロントエンドトラフィックのロードバランスを実行します。
Parallels RAS では、定義済みの基準に基づいて Windows Server の動的な作成、削除、リリース、負荷分散が実行できます。IT 管理者は Parallels を使用して、仮想ワークスペースをその場で生成および展開することができます。RD セッションホストと Virtual Desktop は、オンデマンドでオートスケーリングされます。つまり、ワークロードに応じてグループプロビジョニングが実行されたり、プロビジョニングが解除されたりします。突然、負荷が急上昇する場合でも、IT 担当者が手作業で対応する必要はなく、簡単に管理できます。
リモートデスクトップ仮想化ホストのロールでは、VDI のホストとして、Microsoft Hyper-V のみがサポートされます。一方 Parallels RAS では、すべての主要なハイパーバイザーがサポートされています。Microsoft Hyper-V や VMware ESXi に加え、Nutanix Acropolis、Scale Computing、HPE ハイパーコンバージドインフラストラクチャなどの、ハイパーコンバージドインフラもサポートされています。
Parallels RAS では、異なる種類のハイパーバイザーの仮想マシン(VM)を同じインフラで作成および管理できます。これにより管理者は VDI ソリューションを柔軟に実装することができます。Parallels RAS はハイパーバイザーとして Azure をサポートしており、IaaS(Infrastructure as a Service)の展開と、Azure Virtual Desktop による DaaS(Desktop as a Service)の展開が可能になります。
軽くキーをたたくだけで、リモートデスクトップの革命的な潜在能力が発揮されます。この記事では、リモートデスクトップにより、コストを削減し、シンクライアントのようなソリューションとの統合を図りつつ、社内の作業をより効果的かつ効率的行うための方法を説明します。
RDS のインフラの導入は、時間を要する負荷の大きい作業です。IT 管理者は、RD セッションホストとして使用するすべてのサーバーにおいて、RDS のロールを手動で有効にし、さらに多岐にわたる設定を行う必要があります。Parallels RAS では、数回のクリックでファイアウォールのルールを含むすべての必要なロールのインストールを実行できます。サーバーにログインしたり Windows の設定を行ったりする必要はありません。
IT 担当者は、Parallels RAS Console 経由で、サーバーの展開、アプリケーションとデスクトップの公開、リソースのモニタリング、セキュリティポリシーの定義などを実行できます。単一のコンソールからインフラを簡単に管理できます。また、マルチテナントにより、複数の RAS ファームを同一コンソールで管理することが可能です。組織は、任意の HTML5 ブラウザーから直接ユーザーセッションを監視し、トラブルシューティングを行うことができます。
Microsoft リモートデスクトップサービスでは、ネットワークロードバランス機能(NLB)を使用して、複数のゲートウェイ間でネットワークトラフィックの負荷分散を行うことができます。ただし、追加的なコンポーネントの管理が複雑になる上に、サービスの高可用性が保証される訳ではありません。Parallels RAS の高可用性ロードバランス(HALB)は、フルサービスの冗長性を提供するもので、接続を転送する前にゲートウェイの健全性をチェックします。Parallels RAS Console から簡単に管理でき、SSL オフローダーを使用できます。
REST-API を使用して、一般的かつ複雑な繰り返し作業を自動化することで、リソースを最大化しつつ、時間とコストを節約できます。また、スケジューリングとワークフローのアプリケーションを Parallels RAS エコシステムに容易に統合できます。
Parallels RAS PowerShell API により管理者は、PowerShell コマンドレットに適切なパラメーターを与えて、複雑で反復性のある作業を自動化できます。IT 管理者は、オンプレミスサーバーからクラウドインフラ(Microsoft Azure および AWS)まで、あらゆる Parallels RAS コンポーネントをプロビジョニングできます。
Parallels RAS はセキュアなリモートアクセスと、柔軟なクラウド展開モデルを提供し、組織が複数のケースで異なるテクノロジーを活用できるようにします。